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by tuga369
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映画『清須会議』の感想。

ちょっと遅くなりましたが、『清須会議』(豪華なおせち料理のようなキャスティ
ングだった)の感想を。

おおざっぱに云うと、織田信長が亡くなったあと誰が家督を継ぐかという話で、
登場人物それぞれの思惑や目論みでいろいろ動いて行くのですが、ちょっと
はじめのほうは大きな動きがなくて、もどかしい感じがしました。やむを得ない
理由で清須会議に遅れたひとがいて(まあ戦国時代なので仕方がない)清須
会議自体がなかなか始まらなかったのも理由ですが…。

特に信長の次男・信雄(のぶかつ)と三男・信孝(のぶたか)が我こそが信長の
後継者だと互いにアピール(本人の意思というよりも、家臣や周りのひとに持ち
あげられてという感じ)する為の旗取り合戦のシーンとか、海辺での運動会に
しか見えませんでした(笑)

映画後半に近づくにつれて、登場人物の真意がだんだんわかって行く展開は
スリリングでおもしろかったです。そして戦ではなく、たった四人だけの会議で
その後の歴史が作られていったのだと思うと、感慨深くふしぎな感じがします。

秀吉はパフォーマンスやひとを楽しませることが上手で(大盤振る舞いも派手)
「このひとについて行こう」と思わせる才能があり、狡猾な部分がありながらも
どこか憎めないキャラで、人心掌握がうまいなあと思いました(『清須会議』は
秀吉の「根回し」の物語という気がする)秀吉が敵対する家老に自分が持って
る国(戦で勝ち取った土地の一部)をあげるから味方になってくれと相手を説得
するのですが、後々、武士に恩賞として与える土地がなくなって、朝鮮出兵に
つながってしまったのが皮肉だなあと思いました。
映画の中で秀吉がいつも右手が隠れる手袋をしていて、秀吉が多指症だった
というエピソードを思い出しました。

秀吉の妻、寧(ねい)役の中谷美紀が美人なのにコメディエンヌに徹していて、
かわいかったです(ちょっと柴咲コウに見えてしまった)

『清須会議』には老若男女、いろいろなキャラが登場しますが、優柔不断な
池田恒興(いけだつねおき)が自分に近いなあと感じました。それから漫画
『花の慶次』でしょうもないオヤジだなあ…と思った前田利家(浅田忠信)が
カッコ良かったです。柴田勝家は猪突猛進の熱血漢で、秀吉について行くか、
勝家との友情をとるかで葛藤する丹羽長秀(にわ ながひで)の立場が辛い
映画でもありました。
by tuga369 | 2013-11-25 01:21 | 映画(영화)・ドラマ