黄漆。
2014年 07月 13日
湿気と温度があるのでひさしぶりに漆(今回は黄色っぽくなってきた
白木のお盆を使用)拭き漆(ふきうるし)3回目でけっこうツヤツヤに。
あと何回かうるしを摺り込みます(※汚れるので手袋をして新聞紙の
上で作業しています)
韓国語教室の授業でうるしの話が出て来ました!(何てタイムリー)
韓国語で漆は칠(チル)その中でも황칠(黄漆ファンチル)と呼ばれる
うるしがあって、それは高麗人参と同じウコギ科のチョウセンカクレミノ
という木から採れる樹液で、100本の木のうち樹液が出るのが10~
15%と少量しか採れず、1gあたり2~3万円(!)する金よりも高価な
天然塗料だそうです(器の修繕に漆を使っていましたが、黄漆のことを
全然知りませんでした)
映像を見ていると、乾燥した樹液(固形)をアルコールに溶かして4回
くらい濾して使っていましたが、漆の使い方と共通点があり、なかなか
おもしろかったです。VTRを見ると、職人さんが白磁に刷毛で高価な
黄漆を6回塗って、仕上げに高麗人参の種を浸した油で白磁の表面を
磨き、ツヤ出しして完成でした。かなり鮮やかな黄色で、昔は王様しか
使えなかった天然塗料だそう。
黄漆はさわるとかぶれたりする日本の漆と違い、食用も可能で、葉を
お茶にしたり、ななめに薄く切った木片(以前ソウルの京東市場で見た
ゴボウみたいのがもしかして黄漆だったのかな?)を煮出して(主成分
は高麗人参と同じサポニン)漢方薬としても使われていました。
以下、出て来た単語です。テストに出ないので、さらっと読み流して
ください(笑)
황칠 금칠 (ファンチル 黄漆/クmチル 金漆)
※漆(しつ)→칠(チル)日本語音読み末尾のつ(T)が韓国語では
ル(ㄹリウル Rの音)に変化します。
그루(クル ~本)
木を1本、2本と数える時に그루を使うそうです。知らなかった数え方。
오배자 (オベジャ 五倍子 ごばいし)
五倍子(ごばいし)はヌルデ(白膠木 ウルシ科ヌルデ属)の木の葉に
出来る虫こぶで、タンニンを豊富に含む黒色染料。
쪽염색 (チョギョmセk 藍染め)
韓国にも藍染めがあったとは!ナレーションで파란색 パランセk 青色と
云ってました。
쳔연염색 (チョニョンヨmセク 天然染色)
양파 (ヤンパ 玉ねぎ)の皮を煮て、ミョウバンなどで媒染していました。
こころなしか、日本の草木染めよりもはっきりくっきり濃い目の色でした。