薄墨で描く。
2006年 06月 07日
きのう描いた絵。2時間もかかったのにショボい。鉛筆で描いて墨汁を
薄めて陰影をつけてます。これはテンペラ画のワークショップで用いた
キアスクーロという技法。モチーフは左からガラス、陶器、金属(錫)
なのですが質感の違いが出ていない。黒い部分は濃い緑色の帆布が
敷いてあって、初めに濃い目にといた墨で塗ったのですが、なんとなく
まんがのベタ塗りのようだ。一番濃い部分を塗った後に薄墨で陰影を
つけてゆくのですが、失敗すると怖いので薄いグレーで塗っていった。
モチーフの角度によっては描きづらい場所もあるので、モチーフの
まわりを360度ぐるっとまわって描きやすい場所、気に入った角度を
見つけて描く。少人数の教室なので出来るけど、大人数の教室では
好きな場所で描くなんて無理だろうね…。
50代の人と話していたら、絵は雑事を忘れて描くことに集中できる
のが良いそうだ。(修行や写経を思わせるコメントだ)そういわれると
ふだんの生活の中で2時間もひとつのモチーフを観察するなんて
いう事はない。人物デッサンなんて、ふつう2時間も人の事をじっと
見ていたら変質者と思われるよ(笑)見るといえば、画家はものを
よく見ていて、絵を描く時にふつうの人がモチーフの一箇所を8回
くらい見るところを、画家はその10倍の80回見ているそうだ。