アンドリュー・ワイエス-創造への道程(みち)展。
2008年 12月 08日
展示されていた絵はアメリカの農家や牧場などをベージュや灰色、白、黒
といった地味な色彩で描いた水彩画やテンペラ画などでしたが、「う~ん。
やっぱりワイエスはいいね~」(中尾彬調に読んでください)という感じ
でした。色彩的には地味ですが、かえって鮮やかな色彩がないのが「冬の
季節にぴったりだな」と思いました。絵のモデルも定番のヘルガさんとか
「クリスティーナの世界」のクリスティーナとか、となりのおじさんとか、
身近なひとびとばかりで、気どりがなくて良いです。色彩は地味ですが、
構図がとても大胆で「松ぼっくり男爵」という作品では、画面の左ななめ
半分をクロマツの枝が埋めていて、松の木の下に鉄器に入った松ぼっくり
が置かれて、あとは枯れた松葉で地面が埋め尽くされている、といった
内容でした。ワイエスの作品は日常の何気ない風景を描いているのですが、
色彩が抑制されているぶん光と影のコントラストがドラマチックで、淡々と
描かれた絵の中に乾いた空気の冷たさや、風、日常生活の中にひそむ「魔」
のようなものを感じました。それから今回の展示では完成作品のほかに
習作やデッサンなどの鉛筆で描かれた下描きも見る事ができて良かったです。
ミュージアム近くのカフェ「ドゥ マゴ パリ」の小さなクリスマスツリー。
ドゥ マゴ パリ 展覧会開催記念メニューがありましたが、チャレンジ
しませんでした。ブルーベリーパイがおいしそうです。
カフェのテラス席(寒そうな席)にあったポインセチアの寄せ植え。
絵を見た帰りに隣りの渋谷東急の地下にあるBABBIでジェラートを食べて
紀伊国屋でパンを買って帰るのがいつものコースです。12月7日はフラゴラ
(苺)とミルクのジェラートにしました。